私がやっている授業前のアイスブレイクのやり方を紹介していきます。
目次
アイスブレイクとは
具体的にどういう質問をすればいいの?
それでも会話を引き出せない時は?
質問をした後が大切
アイスブレイクは学習者にも教師にもWin-Winだった
関連記事
まだまだ日本語が上手ではない初級の学習者にとっては、毎回の日本語の授業で緊張してしまったり、うまく日本語を使って話せないことが多いので、私は授業に入る前に簡単な雑談(アイスブレイク)をして、緊張をときほぐして話しやすい雰囲気を作るようにしています。でも簡単な雑談って何?と思う人もいると思うので私がいつも意識している雑談のネタを紹介します。それは「キドニタチカケシ衣食住」です。キ:気候ド:道楽ニ:ニュースタ:旅チ:知人カ:家族ケ:健康シ:仕事衣:衣類食:食事住:住居
具体的に言うと、「週末はどこに行きましたか」とか「日本語の勉強をする前に何をしましたか」とか「今日の仕事は忙しかったですか」とか「朝/昼/夜ごはんはもう食べましたか」などの簡単な文法を使った簡単な質問をしています。 ここでのポイントは、抽象的な質問ではなく具体的な質問にすることです。「週末はどうでしたか」とか「お仕事はどうですか」といったような質問だと、「楽しかったです」とか「忙しいです」といったような短い答えしか返ってこないことが多く、そこで会話を続けさせることが難しいからです。
学習者がすごく緊張していたり、うまく会話が引き出せないこともあると思います。そんな時は、まずは自分のことから話すようにしています。例えば「私は週末新宿へ買い物に行きました。Sさんは週末どこへ行きましたか」とか「私は昨日居酒屋で焼き鳥を食べました。Sさんは焼き鳥を食べたことがありますか」などです。できるだけ習った文法で、「いつ」「どこで」「だれと」「なにを」に意識して話しています。
学習者が答えた後も、「そうですか。」とすぐに会話を終わらせるのではなく、「誰と行ったんですか」とか「どうやって行ったんですか」とか「そこはどんな所ですか」などと、習った文法の復習をしつつ話を深堀りしていくようにします。ここで大切なのが、教師側が興味津々に話を深堀りしていくということです。授業内での決められた形式の会話練習とは違って、学習者に「自分に興味を持ってもらってる」「自分の知っている情報を教えてあげたい」と思わせることによって、学習者の緊張もほぐれていきますし、本当の意味での会話能力を引き出してあげることができると思います。
また教師側も学習者の語彙力や文法力、更には学習者の趣味や生活スタイルを知ることで、授業内でどんな質問をしたらたくさん発言を引き出せるかが分かるようになってきます。 5分ぐらいの簡単なアイスブレイクですが、授業内で役立つことばかりなのでぜひ皆さんも取り入れてみてください。